阿川弘之の「志賀直哉」とその周辺の人物についての記録文学。 野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。
志賀直哉〈上〉 (新潮文庫)
志賀直哉〈下〉 (新潮文庫)
1883年2月20日宮城県石巻町生まれ。作家。1971年没。父直温、母銀の次男として生まれる。
1910年、武者小路実篤、有島武郎らと「白樺」を創刊。以降「白樺派」として戦前の小説界を牽引する。異名「小説の神様」。自らを題材に採った告白小説・私小説を中心として執筆。太宰治『如是我聞』などでの批判をのらりくらりとかわす。
太宰治が志賀直哉を何故あんなに憎悪をこめて罵倒したか を… ときどき最近考えている。 戦前・戦時中の、 翼賛体制のもとの時代、 特高、治安維持法、が跋扈していた時代、 そして人々・民衆の精神の内面にも、翼賛体制が内面化されていた時代、 の文化人、作家の 悲しさ、みじめさ、おぞましさ、 というものが、あの憎悪の現象の中に、ある気がするのである。 ふわっと考えたってばかりの、 私の考えで書いてしまうのだが、 志賀直哉が、 翼賛体制下の時代。特高・治安維持法・全国民的に翼賛性とファシズムが内面化されていた時代。 にあって、 文化人の悲しさ、みじめさ、に無縁でいたということはない。 彼だって、 戦時中…
潮風に吹かれて 今回のトップは、映画についてはちょこっとで、16年前にプライベートで巡った3つの城 ( 姫路城・犬山城・名古屋城 ) の紹介です。 単なるワタクシ的プチ昔ばなし、そんなものになりますが、記事ネタを記述するに当たって遠く過ぎ去った記憶をたぐらせます。 では、ところどころ古ぼけている曖昧な記憶をぐいーっと引き戻します。 平成19年 ( 2007 ) の11月中旬から翌年の3月下旬まで、志賀直哉の小説「城の崎にて」の舞台になった城崎温泉にある小さな旅館で私は働いていたことがあります。住み込みの短期アルバイトでした。冬場の城崎温泉といったらズワイガニ ( 松葉ガニ・越前ガニ ) なので…
今回は、志賀直哉 作の『暗夜行路』を読みました! なかなかの長編で読むのが大変でしたが、読み応えありました😄 books.rakuten.co.jp 《作者紹介》 志賀直哉 1883年、宮城県生まれの小説家で、「小説の神様」と称せられのちに多くの小説家に影響を与えるものとなる。 学生時代、女義太夫*1に熱中し、その影響を受け小説家を目指す。 武者小路実篤や谷崎潤一郎と親交があり、夏目漱石をとても慕っていた。 引越しを数多く行なったことでも有名で、広島や京都や東京などに移り住み、生涯で23回も転居をした。 代表作に『暗夜行路』『城の崎にて』がある。 《あらすじ》 前編 主人公の時任謙作は、両親に…
朝。 スライスチーズ玉子ソーセージ柚子大根の具でホットサンド。 昼。 豆腐フライ と、うどん。 夜。 初めて豚小間でミルフィーユカツ作ってみた。 ラムーの豚小間100g69円特大パックをそのまま冷凍したのをトンカツの大きさにカットし塩コショウしバッター液⇒パン粉付け低温で揚げる。凍った肉の塊が厚すぎたのでレンチンを挟んで2度揚げして中心部まで火を通した。安いカツ用ロース肉と比べて食感は下回るが肉の味は上回る。100g単価約30円差を考慮すれば予想以上の成功と言える。リピあり(次回は2度揚げしたくないので、薄く延ばして冷凍しよう) キャベツないので、ピクルス添えて。 食後、映画 『好人物の夫婦』…
暗夜行路:3回目の通読 暗夜行路をはじめて読んだのは中学2年生の時。 当時武者小路実篤にはまっていて親友志賀直哉の代表作ということで読もうと思った。 だがこの時は序の箇所はわかったけど 本編に入ったら意味不明状態になり途中でやめた。 最初の通読は高校の時だが 結局ほぼ何もわからずつまらなかった。 2度目の通読は40歳くらいの時。このときは割と面白かったが全体としてのこの小説を認識できなかった。いったいこの愚かな時任謙作の何を書きたいのだろう?(笑)そんな気持ちが半分以上あった。 そして今回、3回目になるが 還暦を過ぎて熟読した いろいろ書こうと思ったが再び動画でしゃべる そしてついにこの作品暗…
A「食べ物にうまいものなし!!これが奈良だよ」 B「おまえねぇ・・・今の時代、それちょっと言い過ぎ・・・」 大学仲間で近畿での名物旨いものの話しをしていた。 A「そうだろ?大阪はうどん・お好みなんて粉もの、神戸は牛肉、京都は懐石なんてことで、いくらでも出てくるじゃないか」 C「まぁまぁ・・・喧嘩するなよ。ところで、思いだしたんだけど、その奈良の『食べ物にうまいものなし』ってことばの元になったのが志賀直哉だって知ってる?」 A「え、あの『城崎にて』なんかを書いた志賀直哉か?」 C「ああ。直接、うまいものなしって言ったんじゃなくて、昭和のはじめに奈良の観光局から志賀直哉が観光パンフレットを書くよう…
8月23日㈬。炎暑。 午前、駅前の「コメダ珈琲」で、ホット・コーヒーとトーストのモーニング。『ポール・マッカートニー ザ・ライフ』を読む。だいぶ進んだ。 1970年代、ウイングスの絶頂期(しかし、バンドのメンバーがたえず入れ代わる)から、日本の大麻所持によるポール・マッカートニー逮捕(全コンサートの中止)、ジョン・レノンの死、など、悪夢のような出来事が連続した1980年代へはいる。読んでいても、一番つらい部分。 ★ 午後、「イオンシネマ板橋」へ、三原光尋(みはら・みつひろ)監督の『高野(たかの)豆腐店の春』を見にいく。 尾道の町に店を構える高野(たかの)豆腐店。愚直な父、高野辰雄と明るくて気立…
我孫子駅西口にある写真。後列中央左から武者小路実篤、柳宗悦、志賀直哉。 6月21日㈬、曇り。 「上野駅公園口」で、Tさんと待ち合わせ。いつも時間より早く来るひとなので、わたしも早めにいったら、もう来ていた。 今回は、我孫子の「白樺文学館」で、「白樺派と我孫子」というテーマの展示をやっているので、見にいくことに。 上野から我孫子までは、常磐線の快速で35分くらい。予想以上に早く着いた。 我孫子駅から「白樺文学館」まで、不整脈のわたしの足で20分くらい。話しながらだと、もっと短く感じられた。 最近になって、いままで手にいれにくかった里見弴の小説が、文庫になって2冊発売された。 「『彼岸花』/『秋日…
www.youtube.com 東京からようやくキャンプ場に着く。友人Oの小さなワンボックスカーのカーナビが不調で、長野県に入ったあたりか、ディスプレイのマップが突然真っ白になる。道案内の標識を読み間違えてしまい、大回りする羽目になり、夕方遅くになってやっとサイトにたどり着く。テントをはり、事務所で薪の束を買う。 谷間にあるキャンプ地はすでに薄暗い。夜が迫っていて、目の前の池も月を浮かべて鈍い銀色だ。釣りはもうできない。北アルプス連峰が黒々と盛り上っている。峠近くだからか、夏の終わりなのにもう冷気が肌を通して浸みてくる。東西南北の方位が消えていて、方角がわからない。夏の主役白鳥座が天の川に大き…
谷川徹三『こころと形』(岩波書店、1975) 心が形として素直かつ正確に現れたもの、それが美であるとは、谷川徹三の揺るぎなき信念だ。もうひとつ、天地万物に神宿る汎神論的な天然自然観があって、人の心が素直に表現された美には、天然自然の形とかならずや溶けあうに違いないとの、これも揺るぎなき信念である。 『こころと形』に収載の諸論は、前二著『芸術の運命』『繩文的原型と弥生的原型』と三幅対をなすとも、一連の集大成ともいえる。桂離宮の庭や伊勢式年遷宮を語り、能名人のとある所作や雅楽を語り、玉石や埴輪を語る美論は、読者のおおかたに等しく馴染みある世界とは申せまいが、一連の谷川芸術論に眼を通してきた読者には…
東京都写真美術館にて木村伊兵衛展 カメラも写真も語れるほどの知識はないので 機材や技術については何もないのですが 流石に撮影データはありませんでしたし 今ほど誰もが写真を残せる時代ではなかった頃の画像ばかり どのくらいシャッターを切ったらあんな写真が撮れるのだろうか? 被写体にポーズをつけて撮る人ではなかったので トリミングとかしてるのかもしれませんけど 呆れるほど好みの写真ばかりでした 思わず写真集買ってしまうところだった 3,300円だから高くはないんだけど ポストカード 2枚買って我慢 フランスでブレッソンとドアノーにも会って話しているらしい 木村伊兵衛が撮ったブレッソンの写真もありまし…
火曜日。 本日も雨。 午後からバンドがレンタルスタジオに。 もはやバンドとは云えない出来でした。 TMネットワークの楽曲を提案した者は自分が歌うと言いキーも決めたのに。 今年度最後の音合わせはお話にならないレベルでした。 このバンドを辞めたい。 年度末だし。明日は定休日。 お天気は回復するようです。帰宅して大根の皮をピーラーで剝いていたら左手親指の皮も剝いてしまったようで、白いはずの大根が赤く染まり、親指は血だらけに。 先ほどまで傷口にウエットティッシュをあてて血を止めていました。 止血は成り、今はギターを弾くことも可能です。 親指をグリップさせて6弦を押弦することは出来ませんが。明後日と明々…
その日読んだ漫画や本の雑感をまとめておくエントリです。 リンク切れや無料期間公開終了などご容赦くださいませ。 本日は漫画6件、本1件の感想です。 【comics】 『テロール教授の怪しい授業』 『鬱ごはん』第177話 珍しい食欲の湧き方 『だんドーン』モーニング2024年16号 『亜人ちゃんは語りたい』 『じゃああんたが作ってみろよ』コミックタントvol.48 『痩我慢の説』 【book】 『日本のフェミニズム 性の戦い編』 【comics】 『テロール教授の怪しい授業』 comic-days.com 4月、とある大学の新入生として校門をくぐった佐藤は、カルトサークルの勧誘をされていたところを…
ヒイラギナンテン 原作となる「文豪とアルケミスト」は、文豪と共に敵である“侵蝕者”から文学書を守りぬくことを目指す文豪転生シミュレーションゲーム。 公演 ・6月6日(木)~16日(日)東京・シアターH ・6月21日(金)~23日(日)京都・京都劇場 出演 志賀直哉:谷佳樹武者小路実篤:杉江大志有島武郎:杉咲真広里見弴:澤邊寧央石川啄木:櫻井圭登高村光太郎:松井勇歩広津和郎:新正俊小林多喜二:泰江和明 舞台「文豪とアルケミスト」
397.『道草』番外編(3)――長谷川如是閑『初めて逢った漱石君』 田岡嶺雲と共にもう1人、少し年下だが漱石の同時代人として長谷川如是閑を取り上げたい。 長谷川如是閑は明治大正、そして昭和の戦前戦後に亘って、「ジャーナリスト」であり続けた珍しい人物である。ジャーナリストは権力とその腐敗した部位を人々の前に明らかにして、個人としてそれと闘うことが職務である。といってことさらジャーナリストは自称するものでもないだろう。自称・吹聴する前に本人が常態として世俗(権力)と対峙していなければならない。愛のために世俗と対峙する人のことを仮に小説家と呼ぶとすれば、言論でそれを行なう人のことを、周りがジャーナリ…
国宝の城そして日本三景 非常勤講師を辞めたので、聞いたことのある景勝地などを巡るツアーに行けるようになった。今回も実施日の一月以上前に申し込んだが、予約は埋まっていた。キャンセル待ちにしたら、しばらくして参加可の連絡が来た。 初めて姫路城を訪れた。今までいろいろな城を訪れても、熊本城を見ているのであまり驚かなかった。修学旅行で大阪城を訪れたときもそうだったが、姫路城は違った。 大手門から入って見えた姫路城の真っ白な天守閣は存在感が圧倒的であった。大天守と東西の小天守それに門や櫓などと合わせた姿は往時を思い起こさせる。天守への上り道は複雑で狭かった。下り道はそうでもなかった。 ふと思い浮かんだの…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 「私たちの愛はお前たちを暖め、慰め、励まし、人生の可能性をお前たちの心に味覚させずにはおかないと私は思っている」──妻を失った作者が残された愛児にむかって切々と胸中を吐露した名篇『小さき者へ』。ほかに、画家を志す才能ある青年が困窮する家族を見捨てられずに煩悶する姿を共感をこめて描く『生まれいずる悩み』を収めた。 有島武郎(1878-1923)は、東京で大蔵官僚として成功を収めた元薩摩郷士である父のもとに生まれました。幼い頃より恵まれた環境で育ち、隅々まで教育を与えられてきましたが、常にどこか心が晴れないような心持ちで日々を過ごしていました。札…
熱海旅行、最終編です。 まずは起雲閣。 公式ホームページはこちら💁♀️ https://kiunkaku.jp 元々は別荘地として、その後は旅館として使われ、志賀直哉や太宰治など文豪たちも宿泊されたそうです。 洋と和が調和した、素敵な空間でした。 お庭も広くて綺麗です。 (中に入らず、お庭だけ見学する場合も入館料がかかります) 雨だったのでお庭はさらっとしか見ていませんが、それでも全部を見学するのに1時間半くらいかかりました。 お昼ご飯は「和食処こばやし」へ。 食べログはこちら https://s.tabelog.com/shizuoka/A2205/A220502/22001229/ 混ん…
これにて終了です、お見送りはできないんですが、こちらからお帰りくださいとCちゃんが茶室の戸という戸を開け放すと、真っ暗な庭園が広がっていた。その瞬間冷気が吹き込んだはずだが、お茶会中も室内には隙間風がそよいでいたので視覚の変化の方が大きかった。夜の花園中央公園を訪れる人は少ない。静寂の中Cちゃんのお点前を眺めていると、カタカタと木戸が風に揺れる音が耳に入ってきた。誰かがはしゃいでいるのか、怪鳥の鳴き声のような奇声も遠くに2回聞こえた。今日のお茶会は初心者向けの体験イベントで、非日常の空間で心のデトックスをしましょうと案内には書かれていた。非日常でありながら日常と地続きであることが感じられるひと…
こんにちは。 先日、夫婦で城崎(きのさき)温泉に行ってきました。 3月上旬でしたが、時おり雪が降る中、温泉、カニ料理、観光などを楽しむことが出来ました。 主な観光地は徒歩圏にありますので、車がなくても大丈夫。 子どもからお年寄りまで、幅広い層の人が楽しめる場所です。 目次 1.観光 2.宿泊 3.グルメ まとめ 1.観光 〇城崎ロープウェイ 発車間際に山麓駅に着いたので、乗車券を買う時間がなかったのですが、運賃あと払いの乗車証をいただき、無事ロープウェイにのることができました。 7分ほどで山頂駅に到着。 ロープウェイは20分ごとに運行しているので、山頂のカフェでゆっくりと、くつろぎました。 時…
●概要●ミュージシャン等20名●漫画家111名 ●他漫画家:情報不足・① ・② ・③ ・④ ・⑤ ●ゲームクリエイター14名 ●小説家103名 ・他小説家: ・① ・② ●哲学者1名●ファッションデザイナー2名 ●写真家2名●映画サイト運営者1名 ●概要 現在241名分のリストを掲載。 このコーナーは「映画人のオールタイムベスト(個別)」に掲載した以外の漫画家、アニメーター、ゲーム開発、シンガー、作曲家、小説家、その他クリエイターが影響を受けた・好きな映画のリストをまとめた掲載先のリンク集です。
【 黛節子旧居の地 】 所在地: 杉並区荻窪3ー15 大正7年(1918)、日本民族舞踊界において確固たる地位を築き上げた黛節子は 東京に生まれる。 昭和21年(1946)、初代・花柳寿美の門を叩き、その後、藤間流に移り藤間流 家元である藤間勘斎(先々代松本幸四郎)に名取りを許され、藤間節子となる。 昭和24年(1949)、帝国劇場で初舞台を踏み、高村光太郎・志賀直哉・小宮豊 隆・小泉信三らの支援を得て、創作舞踊と民俗舞踊の研究に専念することとなる。 日本各地に伝わる伝承芸能、神事芸能の巫女舞を研究する一方、能を橋岡久太郎、地 唄舞を山村れん、舞楽を豊昇三、御冠船踊りを親泊興照に学んでいる。 …
ども葉山です。 冒頭に書きたいこともないので、はてなブログ特有の今週のお題について一言。 今週のお題「大発見」 最近友人から葉山に一つ写真が送られてきました。 葉山は文豪ストレイドックスのフョードルを推しているんですけど、 最新刊のドスくんが映ったコマの写真でした。 すごく好きでした(幼児の感想) さて今回は、同じくブログを書いているブログ仲間兼先生からの相談です。 葉山「次の記事何書こうか迷ってるんです」 先生「僕さー、あれ、EEの話聞きたいんよねー。この前終わったでしょ。」 葉山「承知いたしましたー。」 と言うことで、 EE関連の情報を、実体験をもとにまとめてみようと思います。 特に「EE…
❊御縁があって、このブログを覗いてくださり、ありがとうございます(^^) 🌼🌼🌼 ここ数ヶ月、寝る前に楽しみにしていることがあります。 以前からU-CANにはお世話になっていますが…資格取得の勉強もしましたし、趣味も色々… 楽しみにしているのは、コレです!! ことのはじまりは… 日経新聞の広告です。 ↓ U-CAN聞いて楽しむ日本の名作 個の広告をみて、すぐに 『あっ!コレ面白そう!!』と、私の《面白いもの楽しいものキレイなもの》に反応する触覚が反応。 思えば…子供の頃から国語の授業なんかで、こういった日本の名作の一部が教科書のテキストになっていたり、作品名と作家の名前がtestにでるか…